「プラテーロとわたし」詩画集

家に飾っている山本容子さんのイラストカレンダー「プラテーロとわたし」の原詩である本と偶然図書館で出会い、ちょっと運命を感じたので借りて帰った。

内容は、詩人ヒメネスが故郷のモゲールで小さな灰色のロバ、プラテーロと過ごした日々を綴った物語。

ヒメネスやプラテーロと一緒に、モゲールの美しい風景や、夕暮れ時の落日の光にうっとりし、月の夜を過ごし、そして移り変わる季節を感じる。

「アンジェラスの鐘」「道ばたの花」「モゲールの空にいるプラテーロへ」は特に心に響いた詩で、涙した💧

コクトーの言葉にある「本物の涙は、悲しい一ページからではなく、見事に置かれた言葉の奇跡から引き出される」を実感。。

美しい詩画集との出会いの後は、道端で葉っぱをくわえているスズメや、毛虫が移動しているところ、コンクリートの割れ目から小さい花が咲いている姿、野花を摘む少女の嬉しそうな表情、すべてが愛おしく感じられた。

本や音楽・映画その他イロイロ🎨私がいつも何かを探している感覚は、感動を求めているところがあるかも知れない。

本文前の<ヒメネス年譜>から

ヒメネスは「プラテーロとわたし」の前書きで、「子ども時代は、まるで天国から落ちてきた魂のかけらのような、黄金期だ。そこでこそ、詩人の心は羽ばたくことができるのだ・・・」と述べている。 

中略

20世紀前半の戦争の時代に生きて、内面の自由さを守りとおしたヒメネスの心のより所は<天国から落ちてきた魂のかけら>つまり<子ども時代の心>であった。ヒメネスが子ども達に向ける眼差には、(その心を忘れぬように・・・)という祈りもこめられている。なぜなら、<子ども時代の心>を失っていない大人だけが、次の世代の子ども達を救うことができるのだから。    

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